1976年(昭和51年)8月、地震予知連絡会で、「東海地震でマグニチュード8クラスの大地震が、いつ起きても不思議ではない」という東海地震説が発表されました。
幸いにして東海地震は1976年以降現時まで起きていませんが、阪神淡路大地震が発生。予想はされてはいたものの、対策がなされていなかったため大きな被害となり、改めて大地震に対する認識を深めることとなりました。
日一日と東海地震の発生が近づいている、というのが地震学者の一致した意見です。
地震はプレート移動によって起こる
地震はどのような仕組みで発生するのでしょうか。1960年ごろ、地震・地形・火山活動などを統一的に説明できるプレートテクトニクスという学説が生まれました。地球の表面は、10数枚のプレートと呼ばれるブロックがジグソーパズルのように敷き詰められていて、マントルの動きに従って年間数センチから10数センチの速度で移動しているというのです。
プレートの境界には、大山脈や海溝、海底火山などの大規模な地形の形成や地震・火山活動が起きています。
予想される東海地震は、フィリピン海プレートとユーラシアプレートの境界で発生するプレート境界型地震です。境界海溝の最深部はトラフ(海盆や海溝)になっているので、海溝型地震とも呼ばれています。
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■東海地震発生の仕組み

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潜り込もうとするフィリピン海プレートと、陸を作っているユーラシアプレートの間には、普段はくっついている固定域があり、陸のプレートはこれに引きずられています。それが限界に達すると、急激な断層運動とともに、元に戻ろうとしますが、この時プレート境界のずれによって引き起こされるのが東海地震です。
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周期的に起こる大地震
日本列島の太平洋岸では、プレートの潜り込みによる地震がかなり正確な周期でくり返し起こっています。特に東海から四国にかけての地域では100年から150年の周期で、ほぼ同じ場所、同じ規模の大地震が繰り返し起こっています。
東海地方より西側では、すでに地震が起き、エネルギーが放出されているためしばらくは発生しないと思われますが、駿河湾から御前崎沖では未だ地震が発生しておらず、地震のエネルギーが蓄積されていると考えられています。ここは、地震発生の空白域と呼ばれ、巨大地震がいつ起きても不思議は無いと予想されているのです。
【太平洋岸で起こった過去の大地震】
地震の予知ができるのはなぜか
どのように巨大地震の発生は予測されるのでしょうか。
1944年の東南海地震と1946年の南海地震の起こり方を時系列的に示したデータを見ると、どちらも巨大地震の起きる10年位前から地震活動が活発化し、その後、地震の規模が小さくなる「静穏期」を迎えています。そして、再び地震活動が活発になった後に巨大地震が起こっています。このため、地震活動の静穏化現象は、巨大地震の前兆と考えることもできます。
また、地盤沈下の観測からも、巨大地震の前兆と見られる変化があります。1923年の関東地震の際、一定の割合で沈下してきた地盤の沈下が緩やかになっていたのです。国土地理院で行っている掛川市と浜岡町の間の地盤の測定結果では、1962年以来ほぼ一定の割合で沈下してきたものが、1992年頃から緩やかになっているようにも見えます。地盤の沈み込みの鈍化現象も、巨大地震の前兆とも考えられます。
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